兜制作の流れ

兜は今人気が集まっていて、自作する方もいますが、本来はどのようにして作られているのでしょうか。
兜の種類や政策の流れを紹介します。

◆甲冑の種類
○江戸甲冑
江戸甲冑とは、国宝や重要文化財などに指定されている古甲冑の名品を参考にして、本物の兜と寸分違わぬ昔ながらの製作技法で作られた兜鎧です。
いくつもの伝統的な技術と技法を駆使して作られており、美術工芸品としての価値も非常に高い作品になります。
それゆえに江戸甲冑には、単なる飾り物の枠を越えた、奥深い醍醐味が感じられるのも魅力です。
華美な装飾はなく、本物だけがもつ落ち着いた重厚感が特徴です。

○京甲冑
京都の貴族社会の中で生まれ育った、きらびやかな兜鎧です。
金属の装飾金具を組み合わせて、金箔を多用し、龍の前立てが施されます。
実践的な形の江戸甲冑とは異なり、京都での甲冑作りは儀礼的な細工を凝らした飾り甲冑として発達していきました。
彫金を主とした錺金物、箔押し、縅糸、木彫りなどの京都ならではの技術を活かした美しさと派手な外観が特徴的です。

○新型甲冑
デザイン性を重視した、新しいスタイルのお洒落で美しい兜鎧です。
特に、鍬形と縅糸と吹き返しのモダンなデザインが特徴な新しい兜です。

◆兜の製作工程
兜の制作にはいくつかの工程があります。

○小札(こざね)貼り
兜の鉢の左右、後方につけて垂らし、首から襟を防御する、しころ部分の作成です。
約500枚もの小札を一枚一枚貼り付ける根気のいる作業です。
兜の基本になりますから丁寧に糊で付けていきます。

○皮とじ
小札を全部張り終わった後は、よく乾燥させてから皮を閉じるための穴を開けます。
細い皮ひもでしっかりと閉じると、しころ部分の下ごしらえは終わりになります。

○威(おどし)付け
黒い漆を塗った、しころ部分に、緋色や朱の威(布の紐)を付けていきます。
これが鮮やかな色彩で、武具とは思えない華麗さになります。

○鉢造り
頭にかぶる部分の鉢を作っていきます。
台形型の金属を16枚ほど重ねて星鋲で止めるものと、球型にできたものに打ち込む場合と2種類あります。
鋲がズラリと並んでいるのが星に似ているので星鋲止めと言います。

○金具造り
兜の各部分に取り付ける金具は、すべて手作りです。
鍬形、鍬形台、眉庇などは糸ノコで一枚一枚作り、みがきをかけます。
職人技は大量生産ができませんので、熟練の技がものをいいます。

○総仕上げ
吹返し、鍬形などの各部分ができあがったら組み立てていきます。
鉢の内側には全部組み立ててから、皮を貼ります。
忍緒は全体の仕上がりを見ながら付けられます。

◆甲冑師
兜づくりのスペシャリストの甲冑師として有名な加藤一冑さんは、国宝甲冑のレプリカを材料から製法まで当時と全く同じに作り、歌舞伎の衣装製作までも幅広く手掛けている数少ない甲冑師の1人です。
祖父の代に始まり、父親、弟、甥も甲冑師をしているそうで、一冑さんも55年前に親の手伝いから、この仕事を始めたそうです。
代表作は、江戸東京博物館所蔵の御嶽神社伝来赤糸縅大鎧(国宝)のレプリカや、宮城県屯ヶ岡八幡宮縹糸威胴丸の復元です。
因みに、甲冑が用いられる様になった当初は、主な素材が牛革と紐で作られていたそうです。
甲冑に金属を用いる様になったのは、鉄砲伝来の後だそうです。

兜が作られるには伝統や様々な工程を甲冑師が形にしていくのです。
兜の人気は高まり、自分だけのものが欲しいという方もいると思いますがこのような工程を経て作られているのを知るとより一層の愛着が芽生えますね。
人気の兜の買取需要はますます増えそうですね。

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